トヨタ伝 (新潮文庫)



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トヨタ伝 (新潮文庫)
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擬似「宗教国家」の形成

 読売新聞が2001?02年に連載した記事に加筆し、2003年に刊行した本を、加筆・改題・文庫化した本。トヨタは湖西市出身の織機王豊田佐吉が創業し(その生き方は豊田綱領にまとめられた)、1937年長男喜一郎が古参社員の反対を押し切り、国産自動車事業に乗り出した(系図は44?45頁)。1938年には挙母町(1959年議論の末、豊田市に改称)に工場進出し、折からの戦争特需(太平洋戦争・朝鮮戦争)で経営を軌道に乗せたトヨタは、モータリゼーション時代の到来により、日産と情報戦を含めた自動車開発競争を繰り広げる。1966年発売のカローラは一等地で売り出され、ベストセラーとなり、81年発売のソアラはトヨタの技術力を再確認させた。今やトヨタは国内で巨大な政治力を持つと共に多国籍化し、宣伝のために松下電器と提携してF1にも乗り出している(巻末に年表あり)。その強さの秘密である現地現物主義、ジャスト・イン・タイムは既に戦前に唱えられ、自働化・かんばん方式は1954年から試行された。また、養成工はトヨタを守る藩塀として機能し、家庭を顧みずに働く者も多い。豊田市はトヨタに依存し、それを支える。更に労働組合も、五十人規定や出向扱い(昇進との関連づけ)によって労使一体化し、三層会・豊八会のような社内団体の網も、労務管理の一環として創設された。本書は、以上のような創祖佐吉と豊田家を求心力に利用した、三河の泥臭い「宗教国家」トヨタの内情を、主として社員へのインタビューを通じて明らかにしようとする。具体的な現場の状況や、トヨタ躍進の歴史の概略は分かるが、読売の連載だけあって、下請けの苦労や労働条件のきつさのような、トヨタの裏の面に関する記述が少ないことが特徴的である。
         

確かに「伝」と呼ぶに相応しいです

創業家である豊田家を中心に据えて分析することで、トヨタの強さの核心に迫ることに成功した、秀逸なルポルタージュです。
解説の佐野眞一氏が書いているように「田舎の古い大きな家のうす暗い奥座敷にかけられた見知らぬ老人たちのセピア色の肖像写真をなぜか思い出し」途中で何度もうんざりしたのは事実です。
ただし、それがトヨタ自動車の強さの源泉のひとつである、ということはしっかり伝わりました。企業の表面をさらりと撫でただけのルポとは違う、「伝」というタイトルがしっくり来る一冊です。
苦難を乗り越えていく世界的企業

 名古屋を旅する時に感じることは、街から出てくるエネルギー。このエネルギーは、企業の町・名古屋を象徴したものです。「尾張名古屋は、トヨタで持つ」という感じがします。

 トヨタが世界的企業に成長していくには、多くの苦難があったことを、この書で感じました。ライバル会社との熾烈な闘いと、会社内部での争議。どこの企業でも状況は同じなのですが、トヨタは、それに勝ち抜いていく力を着実の培ってきていたことを感じます。
 加えて、トヨタが地域に貢献してきていることも忘れられません。自企業の歴史を博物館や記念館として地域に公開することは、後世にとっては多大な貢献だと思います。

 これは、読売新聞特別取材班が記している点、客観的な視点で書かれていますので、読み易く仕上がっています。

 

「トヨタ」はどのようにして形づくられてきたか

 「トヨタ伝」とタイトルに「伝」がついているとおり、現代のトヨタの状況を描写している部分は少ない。主に、草創期からトヨタがいかに形作られてきたかを中心として記述されている。
 特に、第1章の「豊田家」、第2章の「養成工一期生」を読むと、トヨタという会社が、豊田家を中心にした宗教的な、そして旧来のイエ制度的な要素の強い会社であるかがよくわかる。また、第5章の「労組という藩屏」では、経営に組み込まれた労組の姿が記述されている。
 世界に冠たる自動車会社のこのような側面はしばしば語られてきたが、この本を読むと、その実態がよくわかる。ややたいくつな部分もあるが、読む価値がある本といえる。
トヨタがわかる

世界のトップ企業となるまでのトヨタや、トヨタの会社の文化が書かれています。
トヨタのことがよく知りたい人は読んだ方がいいと思います。
私は、興味があったので、休日に一日で読み終えました。
車に興味のある人・経営に興味のある人などは読むと面白いと思います。



新潮社
一勝九敗 (新潮文庫)
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